ホルモンについて
ホルモンは体内でつくられ、ある特定の器官に対して情報を伝達したり、作用を及ぼす化学物質。
ホルモンが内分泌腺から直接、毛細血管へ分泌されるのを内分泌といい、導管を通して細胞の外(消化器官の内側表面や身体表面)に分泌されるものを外分泌という。
食欲に関するホルモン
グレリンは胃から分泌されるホルモンで、レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンである。
空腹時は、グレリンが分泌され、レプチンの血中濃度が低下する。
食べ物の消化と吸収について
食べ物は、口から体の中に入り、そのままの状態で栄養素になるわけではない。
分子が非常に大きいため、これを分解する必要がある。
第1段階として口から入り、歯で噛み砕き唾液と混ぜられ、砕かれた食べ物が胃に運ばれ、そこでさらに胃液によって分解される。
次に十二指腸に運ばれて吸収されやすい形に分解され、細かくなったものを吸収する。
腸内細菌の役割
①脂質代謝・糖代謝
②産生する酸(酢酸・乳酸など)による腸内pHの安定
③肝腎機能の活性化
④有害・発ガン物質の分解・排出
⑤ホルモン・ビタミンの産生
⑥血圧・血糖値の正常化
⑦病原菌・有害菌の増殖抑制・感染防御
⑧血管・血液の正常化
⑨エネルギーの消費量を大きくする
⑩ 免疫(リンパ球などの白血球)を高める
リーキーガットとは
腸の枯渇が損傷され、有害物質などが体内に漏れる状態という意味である。
特に動物性タンパク質などを摂りすぎると十分に消化されずに腸に到達し、腸内の悪玉細菌がそれをエサに異常発酵(腐敗)を起こし、アンモニア、インドール、スカトールなどの有害物質を発生させ、これが腸壁を傷つけると考えられている。
腸でブロックできなかった有害物質が体内に入ると、体は防御のために抗体をたくさん作らなければならなくなる。この状態がずっと続くと免疫機能は過剰に反応し、本来なら毒でないものまで敏感に反応、攻撃してしまう。
胃酸の分泌が少ないことも原因で、胃酸が適切に分泌されなければ胃でのタンパク質の消化が不完全になり、さらに腸でのアレルギー反応も高まることになる。
ミトコンドリア
私たちが酸素を使って、摂取した栄養素からエネルギーを生み出せるのは、細胞内にミトコンドリアが存在するから。その生体内で生み出されるエネルギーをATPと言う。
1つの細胞の中には、平均すると約100〜3,000個程度のミトコンドリアが存在すると言われている。卵子には特に多く、その数十万個とも言われている(精子は50〜100個というデータがある。)
ミトコンドリアは自ら遺伝子を持ち、分裂する能力がある独立した生命体である。人間のルーツは真核細胞という単細胞生物体。それにミトコンドリアが寄生(細胞内に侵入)し、共生することになった。その結果、酸素を利用するという新たな機能を獲得した。
ミトコンドリアのおかげで、私たちは呼吸して酸素を取り入れ、食物から得た栄養素から効率よくエネルギーを獲得し、当たり前に日々の活動ができているのである。
オートファジー
オートファジーとは細胞の自食作用のこと。細胞内の不良タンパク質を分解し、分解されたアミノ酸は再利用され、それが不可能なものは排出される。オートファジー機能は通常時でも働くが、飢餓状態でその働きは活性化される。