05:生理(月経)周期からみたファスティングの施行時期に関するアドバイス
生理(月経)が始まるタイミングでファスティング準備期に入ると良いでしょう。
女性ホルモンのバランスをできる限り崩さずにファスティングを楽しんで行えるようにすることが生理(月経)のある女性にとって大切なポイントでしょう。
そのためには、生理(月経)の出血が始まったらファスティングの準備期に入り、生理(月経)の出血が終わった翌日からファスティング(断食期)をスタートするようにします。この時期にファスティングを行うことで、心身にできる限り負担をかけず、断食期を快適に過ごせる可能性が高まります。
初めてスティングを行う方は、生理(月経)開始日から準備期で食を整え、生理(月経)が終了した翌日から断食期に入り、次の排卵日前後に復食期が終わるようにスケジュールを立てると良いでしょう。
逆に、ファスティングを避けたほうがよいのは、排卵日から生理(月経)が始まるまでの時期です。なぜなら、「PMS(月経前症候群)」 が生じる可能性のある時期だからです。この時期に増えるとされるホルモンの影響で、食欲増加、むくみ、気分の浮き沈みが激しくなるといった、ファスティングには適さない状態になる方がいらっしゃいます。
体重が落ちにくいということに加え、イライラする、お腹が痛くなるといった症状があらわれることもあるため、この時期のファスティングは避けるようにしたいものです。
06:ファスティング中に生じる風邪のような症状に関するアドバイス
ファスティング中は免疫を司る白血球の数が減る可能性があります。
ファスティングは免疫(病気から身を守る力)を司る白血球の数を減らし、その結果として免疫系はガンやウィルスなどに対抗するリンパ球の産生を加速させるといったような研究結果を、南カリフォルニア大学のヴァルター・ロンゴ教授率いる研究チームが発表しています。
一方で、ファスティングを3日間行えば古い免疫細胞が一掃され、新たな細胞が産生されはじめるという研究結果も発表しています。
これらの研究結果から、ファスティング後はガンやウィルスなどに対抗する免疫系が強化される可能性はあるものの、ファスティング中は免疫を司る白血球、つまり免疫細胞が一時的に減ってしまう可能性があるため、風邪を引くリスクは否めません。
また、ファスティング中は寿命が来て不要となった細胞を壊すアポトーシスなど、健全な破壊が活性化されるともいわれています。したがって、ファスティング中に風邪を引いた時のようなノドの痛みを感じたり、過去に手術した箇所が痛くなったり、熱を持ったりするというのは、古い細胞一掃し、新たな細胞を産生するために起こっている反応である可能性があります。
いずれにしても、免疫や細胞の生まれ変わりを助けるためには、睡眠が大切ですので、ファスティング中だけでなく、普段からできる限り日付が変わる前までに床に就き、十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。