オートファジーとファスティング 2016年に「オートファジーの仕組みの解明」により、大隈良典教授がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。この受賞は、ファスティング(飢餓状態)が引き起こす有効性が、細胞や分子レベルで認知されたと受け取ることもできます。 それまでは、ファスティングが身体にもたらす現象を、目に見える身体の変化やファスティング中の体感などでしか伝えることができませんでした。しかしオートファジーの解明は、そのような現象のさらに奥にある「Why?」という仕組みへと近づくことができた、ということでもあります。 すべての形あるものは必ず劣化していくものです。私たちの身体を構成する細胞の一つひとつも、決して例外ではありません。人間に寿命がありますように細胞にも、また細胞内の細胞小器官(ミトコンドリアなど)も同様に限りがあります。細胞の種類によりその … [もっと読む...] about A58-オートファジーとファスティング
ファスティングが体に起こすこと&ファスティング実践
A56-ファスティングが体に起こすこと
1:お腹がグーグー 人をはじめ、あらゆる哺乳動物の小腸の入り口には、食べ物センサーがあります。食事が流れてこないと小腸は「モチリン」という消化管ホルモンを出します。このホルモンは、胃を収縮させることによって、まだ胃に残っているかもしれない食べ物を小腸に送り込ませようとします。これは、空腹期収縮といって「お腹グーグー」の正体です。 2:若返りスタート モチリンで胃を絞り出しても、何も食べ物が流れてこなければ、空っぽの状態に気づいた胃袋から「グレリン」と言うホルモンが出ます。グレリンという名称の由来は英語の「grow」、つまり成長です。グレリンは、脳の視床下部に働いて食欲を出させるのが仕事です。と同時に脳の下垂体にも働き、成長ホルモンを分泌させます。この成長ホルモンは、「若返りホルモン」とも呼ばれます。グレリンはさらに、糖や脂肪を材料にエネルギー(ATP … [もっと読む...] about A56-ファスティングが体に起こすこと